人の心が育つ組織とリーダーの条件

2019年10月26日、土曜日。
大阪十三にあるホテルプラザオーサカにて。
朝倉千恵子先生、香葉村真由美先生のコラボ講演会「人の心が育つ組織とリーダーの条件」を開催いたしました。

初めて、お二人の講演をお聞きした時、私は溢れる涙とともに、それまでに味わったことのない感情が湧いてきました。きっと、大切な誰かを思う時、自分自身が一番大事にしていたことと重なり、心の奥底から共感したのだと思います。

多くの人の人生に影響を与え続ける元小学校教師の女性リーダーお二人に、同じ場所で、同じ魂が込められたメッセージを届けてほしい。人の心が自ずと育つ組織のつくり方、リーダーの在り方を、経験を通し語っていただきたい。

温め続けた想いが実現した日。

そこには、人が人を想い、人が人を温める「愛の空気」が満ちていました。

朝倉千恵子先生との出逢い

朝倉先生に初めてお会いしたのは、2015年12月5日。
たまたま誘われ参加した講演会が、運命の出逢いになるとは思ってもみませんでした。

元小学校の教師だった朝倉先生は、専業主婦になるも離婚をし、35歳で多額の借金を抱えたことを機に大きな人生の転機を迎えます。再起を目指し、唯一自分を採用してくれた社員教育機関へ入社後、一番苦手だと思い込んでいた営業職に就くことに。ただただ、生き抜くために始めた仕事は、「どうしたら相手に信頼され信用される人間になれるか」を徹底的に追求し、礼儀礼節を重んじる営業スタイルとして確立されました。全くの営業未経験からわずか3年で、他に10倍以上の差をつけるダントツトップセールスに。そして自分が道を切り拓くことで、働く女性たちが輝ける世の中にするため、2001年に独立。2003年に開講した女性限定の仕事塾「トップセールスレディ育成塾」は現在147期生までが卒業、2500名を超える塾生が全国で活躍しています。

講演の中で朝倉先生が語られる3つの柱
・向き不向きより前向き
・やらない後悔よりやった経験
・迷ったら、困難な道を選ぶ

その根底には、自分を信じることで生まれる力。

「あなたならできるよ、絶対にできる」
たった一人でも、自分のことを自分以上に信じ切ってくれる人の存在が、人間の持つ潜在的な力を驚くほど引き出すのだということ。

100点満点とるまでがテストだよ。何回やり直したっていい、あなたが自分で解いた100点に変わりないのだから。先生、最後まで絶対手を離さないからね。

落ちこぼれを一人もつくらない、という信念のもと貫いてきた「目の前の大切な誰かを信じきる」教育へのこだわりが、朝倉先生の根底にあるのだと知った時、私は、いつかこの方から学ぶんだと心に決め、1年半後の2017年9月128期生として、2019年3月144期生としてトップセールスレディ育成塾に通いました。

香葉村真由美先生との出逢い

香葉村真由美先生に初めてお会いしたのは、2016年12月10日。
朝倉先生の時と同様、たまたま誘っていただいた講演会に参加したことがキッカケでした。

真由美先生の講演が始まるやいなや、涙はこんなにも出るのかと驚くほど胸を打たれました。
「人は愛でしか変わらない」と言い切る真由美先生のあり方が、教室で巻き起こる子どもたちとのドラマを通し、ひしひしと伝わってくるのです。

講演の中で、真由美先生が語られる3つの柱
・自分を信じる力
・いのちの大切さ
・愛を持って生きていく

私は、お話を聴きながら一年前に衝撃を受けた朝倉先生のメッセージを思い出しました。
頬をつたう涙の種類が同じだと感じたのです。

それからも真由美先生のご講演は何度もお聴きしていますが、やはり毎回、朝倉先生のお顔が浮かび胸が熱くなります。

いつか、お二人をお繋ぎし、同じ場所で同じ魂が込められたメッセージを届けていただくこと。
一人でも多くの方に出逢ってもらい、自分を信じてみたくなるキッカケの場をつくること。
お二人のコラボ講演会を主催したい…そんな想いがふつふつと湧いてゆきました。

2018年10月26日。土砂降りの新神戸駅にて。「ぜひ、講演会を主催させてほしい」という熱い想いを聞いていただいた時の一枚。一年後の10月26日に、講演会を開催することができました。

「主催者として、誰に、何を、伝えたいの?」

お二人の講演会を主催すると心に決めた時、一番最初に相談をしたのが、上田純子さんでした。
公私ともにお世話になっている憧れの女性で、4年前、朝倉先生の講演会を主催された方でもあります。

「明子さんは、お二人の講演会を主催することで誰に、何を一番伝えたいですか?」「講演会に参加された方は、お二人のお話を聞かれることでどんな気持ちの変化があると思いますか?」「どんな方に、参加してほしいですか?」

一つ一つの問いを咀嚼し、何度も何度も自分に問いかけました。

「主催者として私は、誰に、何を伝えたいの?」

そして、確信したことがあります。
人は、自分のことを「覚えてくれている」「ちゃんと見てくれている」と感じられた時、すなわち一人の存在として大切にされている実感を味わった時、心が動くのだということ。

教わったことは忘れても、感じたことは忘れない。

そして、純子さんにこう宣言しました。

「すべてのお客さまが会場に足を踏み入れた瞬間、「私、大切にされている」と感じてくださる空気をスタッフ全員でつくります。その実感は、先生方のコアメッセージと重なり、より心の奥に響くと思うからです。そのためにも、私自身がスタッフの皆さんから「大切にされている」と感じいただけるよう、そして応援したいと思っていただけるよう努力します。一年間掛けて、最高のチームをつくり、最高の接遇でお客さま一人一人をお迎えする…「愛とエネルギー」に満ちた会場で、「人の心が育つ教育の本質」を肌で感じていただきたいです。

2018年9月、朝倉先生と純子さんとのお食事会の場で。
「ぜひ、香葉村真由美先生とのコラボ講演会を主催させてほしい」という熱い想いを伝えました。

想いをカタチにするために

私は、一年間を掛け、想いをカタチにしていくと決めていました。
それは、「どうしても伝えたい」という本気の姿勢、どうやったら伝わるだろうと考え実践していくプロセスにこそ成功の鍵があると信じて疑わなかったからです。

イベントを企画し、運営する。
今までに何度も主催をしてきましたが、想いだけでは絶対にうまくいきません。
想いを実現するための知恵、多くの人の共感を得、協力していただくための情熱。
そして、「成功」の定義を自分の中で明確にしておくことが必要だと思っています。


想い、知恵、情熱。

講演会当日の映像を毎日鮮明にイメージし、仲間とどんな感情を共有しながら懇親会で乾杯をしているか、その時のスピーチで何を話すかまで考えていました。

講演会1週間前、朝倉先生と真由美先生が参加してくださる方々に向け届けてくださった動画メッセージは、私の宝物です。

心を合わせ、チームになる

2019年10月26日、講演会当日。
総勢31名のスタッフの皆さんと心を合わせ、準備を進めていきました。
手際よく段取りし、封入作業や物販エリアの設営など指揮をとってくださった株式会社新規開拓の皆さま、TSLの同期、先輩方をはじめ、想いに共感し「ぜひお手伝いします!」と全力でサポートしてくださった大切な大切なスタッフの皆さん。

私は、朝一のスタッフミーティングで、皆さんへの感謝と講演会にかける想いを伝え、どうしても全員で心を合わせ実現したいことをお願いしました。

今日は、全国から200名を超えるお客さまが集まってくださいます。
すべてのお客さまが会場に足を踏み入れた瞬間、「私、大切にされている…」と感じてくださる空気を、ここにいる全員でつくりたい。目の前にいらっしゃるお客さまがどうやったら「大切にされている」と感じてくださるか、ぜひ皆さんそれぞれのおもてなしでお客さまを迎えてください。

朝倉先生と真由美先生を、最高のご挨拶でお迎えしようとお辞儀の練習からはじめました。まさか、早く到着された朝倉先生ご本人の前でレクチャーすることになるとは…とても緊張しました。

スタッフ一人一人が、役割を全うし、流れはつくられていきます。
雰囲気とは、最初からそこにあるものではなく、人と人が関わる中で気の粒が醸成され漂うものなんだ、と。あの会場で味わった心地良い雰囲気を私は生涯忘れません。

武市和子リーダー率いる受付チーム。
「最高のおもてなしをうけました。受付の方々、すごすぎます」と多くの感謝のお声をいただきました。

会場では、どのタイミングで先生方をご紹介するか、照明や音響、撮影の位置など細い最終打ち合わせを。
司会の塩見智子さん。すべてを包み込む安心感をつくってくださいました。

最寄駅から会場に到着するまでの間にも、おもてなしは始まっていました。男性スタッフも大活躍!!

そして、「目の前にいらっしゃる方が、個として大切にされていると感じてくださるおもてなし」スタッフ全員の心を一つに、会場には多くの笑顔が咲いていきました。

人の心が育つ組織とリーダーの条件

私は、講演会を主催するにあたりタイトルはとても重要だと思っていました。
「人の心が育つ組織とリーダーの条件」このタイトルをつけるのに、実は何十時間も考え抜きました。人を育てるのではなく、自ずと育ってゆくために必要な条件があるとするならば。人を変えるのではなく、人が自ら変わりたくなるリーダーの関わり方、組織の環境に共通点があるとするならば。

答えは一つではないけれど、きっと人の心が育つ組織とリーダーには、揺るぎようのない本質が存在するのだと思います。

朝倉千恵子先生のご講演「無限の可能性を拓くリーダーの言葉」
香葉村真由美先生のご講演「私の心を育ててくれた、子どもたちの光るこえ」
スペシャル対談「わかりあう〜教育の本質について、考えてみる〜」

どうしても、同じ場で届けてほしかったお二人のメッセージ。経験から語られる「教育の本質」は、感動だけでなく、多くの気づきを与えてくださいました。

スペシャル対談では、講演で語られなかったそれぞれのエピソード、質疑応答タイムを含め約1時間お話いただきました。
笑いあり、涙ありの対談の様子は、また改めてブログに綴りたいと思います。

主催者として伝えたかったこと

講演会を終え、多くの方がSNS等でこの日の感想をシェアしてくださいました。
きっと、お一人お一人に「参加しよう」と思ってくださった理由や背景があり、抱えている悩み、向き合いたい自分、目指したい未来があるのだと思います。

人の心が動く時。

私は、「覚えてくれている」「ちゃんと見てくれている」
人は、一人の存在として「大切にされている」と感じられた時に、心が動き、何かを踏み出すキッカケになるのだと思っています。

先生方が届けてくださる教育の本質にも、そのメッセージが込められていました。

「私、大切にされている」そう感じさせてくれるリーダーの関わり方、組織の風土は、きっと人の心が育つ条件の一つなのかもしれません。言葉だけではなく、そう感じられる雰囲気を味わっていただくこと。その雰囲気の中で、先生方のメッセージを受け取ってもらうこと。それが主催者として一番に伝えたかった想いです。

朝倉千恵子先生、香葉村真由美先生、ずっと温めてきた夢を実現してくださり本当にありがとうございました。

そして、当日同じ気持ちで講演会をつくってくださったスタッフの皆さん、会場には来れなかったけれど、SNSや口コミで紹介してくれたり、応援メッセージを届けてくださった皆さん、心の底から感謝申し上げます。

「私、大切にされている」と感じさせてくれた皆さんの存在があったからこそ、大成功に導くことができました。

人の心が育つ組織とリーダーの条件。
これからも、追求し、実践し、その本質を伝えていける存在に必ずなります。

最後までお読みくださった皆さま、ありがとうございます。
朝倉先生、真由美先生が大好きな曲、ユウサミイさんの「幸せでありますように」に合わせてつくりました。当日のダイジェストムービー(5分30秒)をぜひご覧ください。

投稿者プロフィール

内田 明子
内田 明子
15年半の客室乗務員生活の中で得た、人と信頼関係を築くうえで大切なこと。自分を信じる心の育て方。お客さまとのエピソードや、部下・上司とのエピソード、時には夫婦のエピソードを交えながら人間関係がうまくいく秘訣を伝えていきます。